| 『黙して語らず瞳で落とせ』 その強さが憧れ その冷たさが憧れ その温かさが憧れ 貴方の全てが…… 俺の憧れるべき人 何故かそうしなければいけない気がして、リョーマは窓に近寄った。 「……?」 外に視線をおろすと、中庭に見知った姿を見つける。 しかし、木陰にいたその人物にリョーマは目を疑った。 「部長?!」 何も手塚に驚いたわけではない。 いくらリョーマでも、手塚を見かけたくらいで驚くことはない。 正しく言うと、手塚が子猫と遊んでいることに驚いたのだ。 自分の目を少し疑いながらも、リョーマはその光景をしばらく眺めることにした。 そうとは知らない手塚は、楽しそうに子猫と遊んでいる。 「……ふーん、部長でも笑うんだ」 部活での厳しい表情しか見たことの無い手塚が、微笑みながら子猫と遊んでいるという、 世にも奇妙な光景を目の当たりにし、リョーマは自然と笑ってしまった。 この出来事を境に、リョーマの手塚を見る目が完璧に変わった。 簡単に言えば、手塚の微笑みに落とされた…… そう、恋に落ちたのだ。 それから数日後、部室に向かう途中の手塚は不二と一緒になった。 「不二、少し聞きたいことがあるんだが……」 「ん?何?」 部室に向かいながら、手塚は最近気になっていたことを、躊躇いがちに不二に訊ねる。 「―――最近、妙に越前から視線を感じるんだが…俺の気のせいだろうか?」 「気のせいじゃないと思うけど?」 リョーマの気持ちに気付いている不二は、手塚の問いかけに即答した。 しかし、これが不二でなくても最近のリョーマと手塚を知るものなら、即答したはずだ。 最近のリョーマは暇さえあれば手塚を視線で追い、後を追っているのだ。 「……そう、か?何か用事だろうか……」 「いや、用事ならとっくに言ってるんじゃないかな?」 「確かに……。では、何なんだ?」 首を傾げる手塚を見ていると、不二はリョーマが不憫に思えてくる。 (さすが手塚……あんなに好きです!って、視線を送られても全然気付いてないなんて。 どうしようかな―――。可愛い後輩と手塚に一つ貸しを作るのも面白いかな?) 「ねぇ、手塚。今日も自主練やるよね?付き合っても良い?」 「何だ?急に……」 あからさまに意味深な微笑を浮かべている不二に、手塚は眉をひそめる。 今までの経験上、こういう時の不二は何かを企んでいると考えて間違い無いのだ。 「ん?何でもいいじゃない。絶対に、悪いようにはしないからさ」 更に笑顔で言い募られれば、選択の余地は無い。 だが、ここで無駄な抵抗をするのが、手塚らしいと言えば手塚らしい。 「俺は構わないが、遅くなるぞ?」 「あぁ、大丈夫。差し障りはないから」 そう言われれば、さすがの手塚も断る理由が無くなる。 「……分かった」 「ありがとう、手塚」 にっこりと微笑んだ不二は、どこか楽しそうだ。 そんな不二の様子を見て、手塚は密かに溜め息をついた。 部活後のミーティングも無事に終了し、手塚は顧問の竜崎にコートの使用許可を得てから 部室に戻って来る。 その手塚に、帰り支度を済ませた不二が声を掛けた。 「あ、手塚!携帯に家からメールが入っていて、今日は早く帰ってきて欲しいらしいんだ。 だから、自主練付き合えないや、ごめんね」 「構わないが……至急の用事かもしれない、早く帰ったほうがいい」 「ありがとう!それで、お詫びというわけじゃないんだけど、代役用意しておいたからさ」 にっこり微笑んで、不二は後ろを振り返る。 「代役?」 怪訝そうに首を傾げながら、手塚は不二の視線を辿る。 徐々に下がる視線に、代役が誰なのか手塚はなんとなく見当がついていた。 「―――どうもッス」 二人の視線の先に立つのは、帽子を被った青学のルーキー。 「越前、か……」 「君の相手には最適だろ?」 微笑む不二に、手塚は溜め息をつく。 「……確信犯だな」 「何のことかな?じゃあ、僕は早く帰らないといけないから、お先に!また明日ね」 満足そうな笑顔で、不二は悠々と部室を出て行った。 その後姿を軽く睨み付けていた手塚に、リョーマが近付く。 「部長、自主練…しないんすか?」 「もちろん行なう」 「んじゃ、早く始めませんか?」 帽子を被りなおして、リョーマは手塚にニッと笑いかけた。 「あぁ、そうだな」 軽く頷いて、手塚はラケットを手に持ちコートに向かう。 そして最近のパターンの様に、リョーマは手塚の後ろについて行く。 コートの入り口で、手塚はフト立ち止まり振り返った。 「……部長、どうしたんすか?」 「いや、一つ聞きたいことがあるのだが……」 「なんすか?」 リョーマは手塚を見上げる。 「何か俺に言いたい事でもあるのか?」 「?何なんすか?突然……」 首を傾げるリョーマに、手塚は更に言葉を続けた。 「最近、お前の視線を妙に感じる。俺の気のせいかとも思ったが、そうでは無いらしい。 それならば、何か言いたい事があるのかと思ったのだが?」 「……」 無言でリョーマは、手塚を見つめる。 「違ったか?」 見返す手塚の瞳を、更にリョーマは見つめ返す。 手塚はリョーマの言葉をしばらく待っていたが、口を開こうとはしない。 じっーと見つめられ、手塚はその意志の強い瞳に吸い込まれそうな錯覚さえ覚えた。 可愛い――― 手塚は無意識に手を延ばし、リョーマの頭をポンポンと軽く叩いた。 「な?!」 リョーマの驚いた声に、自分の行動に気が付く。 「……あ、すまない」 自分自身も行動の理由が不可解で理解できず、手塚は視線を逸らした。 可愛い?……越前が?? 通常『かわいい』という形容詞は男子に使うべきものではない。 対応に困ったのか、リョーマは帽子を深く被って俯いてしまった。 それをチラッと見て、手塚は更に考えこむ。 しかし、今の越前に対しては、その言葉しか思いつかなくて…… 信じられないが、手塚は自分の気持ちを率直に言葉にした。 「越前、何故かお前が可愛いと思えるのだが……」 「―――っ!?」 驚いて顔をあげたリョーマは、手塚を見つめる。 「男のお前に言う言葉で無いのは十分に理解しているのだが、それしか思いつかない」 「……それって、少しは俺のこと好きってことっすか?」 越前を好きかどうか? そんなことは分からない。 しかし、可愛いと思うのは事実だ。 「好きかどうかは、よく判らない……しかし、お前は可愛いと思う」 その言葉に、リョーマはニッと微笑んだ。 「それは、好きってことっすよ。大体、部長が可愛いっていう単語を発する時点で、 俺は部長にとって相当特別な存在ってことっすよね?」 「……そうか?」 「そうっすよ」 満足そうにリョーマは、手塚に抱きついた。 「あ!こら……」 手塚は一応咎めるものの、無理に引き離そうとはしない。 苦笑しながらも、手塚の手はリョーマを軽く抱きしめていた。 この場を不二が見ていれば、間違い無く言っただろう。 手塚国光、越前リョーマに陥落――― 〜Fin〜 |
反省文。
塚リョの予定で書き始めて。。。完成したらどうみても、リョ塚(汗)
文章って本当に難しい・・・(遠い目)
絵描きが無理なんだから、せめて文章力くらいは欲しいのに・・・
俺的にはリョーマが攻めなんですよね。。。だから、その時点で塚リョって厳しかったかもしれない(オイ)
手塚はどっちでもいいんですけどね・・・(笑)でも、やっぱり、彼は受けですね(爆)
まぁ…全てのCPにおいて言えるんだけど、どっちでも何でも良いんです(ぇ)
気に入ったキャラが居てくれれば、俺の場合はそれで満足だったりする。
愛が足りないですか?そうですか?溢れんばかりなんですけど・・・手塚には(ぇ)