| 『追憶』 憧れは貴方でした ただひたすらに情熱をもって進んでいく 遠くを見つづける貴方が好きでした
それで、本当に良かったんですか? あの答えは……間違っていなかったんですか? 彼に……、どうしても聞いてみたかったことがあった。 あの時コートで、今にも青空に溶けてしまいそうな彼を見た時に、 俺の瞳から一筋の涙が零れ落ちていた。 あんなに激しい彼を見たのは、その時が初めてだった。 俺の知っている彼は、いつも無表情でクールで、思慮のある人だと――― しかしコートの上には、そんな俺の思いこみを打ち砕いた本来の彼がいた。 1年後…大石先輩からの電話で俺はそのことを知った。 彼が亡くなったのだと…… 親しかったわけではない。 期待はされていても、それ以上のことは何も無い。 単なる先輩と後輩……俺と彼はそういう関係だった。 少なくとも彼にとっては…… 一度だけ、俺は彼にキスをしたことがある。 部室で肘をついたまま寝てしまっていた彼に、俺はこっそりとキスをした。 気付かれた様子は無かったので、これは俺だけの秘密だ。 それ以外、俺と彼の間に特別なものは何も無かった。 俺は、彼に会いに出掛けた。 確かめたかったから…あの時から、ずっと抱いていた疑問を、訊ねてみたかった…… 平日の午前中ということもあり、俺のほかに周囲に人影は見当たらない。 誰も居ない墓標の前は、彼らしい、白い花で飾られていた。 俺は持ってきた抱えきれないほどの青い花束を、墓標の前に捧げる。 ただ静かにゆっくりと時間だけが流れた。 止まっているかのような時間は、俺の時間を確実に動かしている。 彼の時間は止まったまま――― 「―――ずっと、聞いてみたいと思ってた。アンタは……あれで良かったんすか?」 あの試合の後、彼をテニスコート上で見ることは無かった。 予想通り、彼の肩は限界だったのだ。 多分、途中棄権をしていれば…もっとテニスをすることも可能だっただろう。 でも彼は、あえて自分でその道を断ち切った。 それは、全国大会へ行くという夢のために――― 「……ねぇ。あの時、本当にあれで…良かったんすか……?」 痛めた肩のせいで、彼はテニスを諦めた。 確率の問題から言えば、その可能性だって充分に分かっていたはずだ。 それなのに、棄権しなかったことが俺には理解できなかった。 「―――今でもさ、やっぱり間違ってなかったって思ってるんすか? ……ま、アンタのことだから、思ってるんだろうけどね」 彼が亡くなったと聞いた時、俺は何故か納得してしまった。 やっぱりねと――― テニスを愛し、テニスに生きた人が、テニス無しで生きられるわけが無い。 だから、当然なのだと…そう、俺は思った。 そういう潔い人だと、覚悟を決めている人だと知っていた。 だからこそ、俺は彼の背中に憧れた。 追いかけて…必ず横に並んで、そして追い抜きたい――― そう願っていた。 「アンタさ……俺のこと我が侭って良く言ってたけど、アンタのほうこそ、我が侭だよね。 勝手に人に『青学の柱』ってヤツになれって言っといて、なれたかどうかすら見届けないなんて、 性質悪すぎ。……それに、勝ち逃げっすよ?」 彼と試合をしたのは、たった一度きり…しかも、俺の惨敗。 今まででも、俺は彼に勝てそうだと思ったことが無い。 それほどに彼は強かった。 そして、今でもきっと強いのだろう。 イキテテニスガデキルジョウタイナラバ――― 「ねぇ?本当にアンタは、あれで良かったの?教えてよ……」 俺は答えの返って来ることの無い問い掛けを、静かにいつまでも繰り返した。 貴方は幸せでしたか? 後悔はありませんでしたか? 本当はもっと――― 〜 Fin 〜 |
反省文。
暗い……。思考が暗いです、俺(オイ)
本当はドリー夢にしようと思ったネタだったんだけど、案外越前でも大丈夫だったみたいなので越前に(ぇ)
鳳とかでも良いかなぁ。。。と思っていたんだけど、やっぱり青学がよいかと思いまして(何故)
手塚。こんな展開は絶対に俺的に許しません(ぇ)
必ず彼はコートに帰ってくるんです(力説)何が何でも、手塚は必要!!
だったらこんなSS書くなってカンジですよね(汗)ごもっともです・・・すみません(ヘコヘコ/オイ)
でも、俺的にコレは聞いてみたいんです。
貴方はそれで良かったんですかって・・・。もちろん、手塚のことだから「当然だ」って言うとは思うんですけど・・・(苦笑)
っていうか、手塚すまない!殺してるよ、俺・・・(滝汗)
話の都合上、殺すか登場させるかどっちかしか無かったから。。。つい(ぇ)
次の話しでは生き返るから(何)