どんなことでも知りたいのは

 それが君だから

 だから些細なことでも・・・・・・

 
 
 

 LMK 〜let me know

 
 
 
 

 転校生であるをお試しマネージャーとして、とりあえずゲットできた男子テニス部。

 実は、ここからが彼らの実力が問われる時なのだ。

 そう、彼らの真の目的の「正式入部」

 お試しだけで終われられては困る。

 そのためには色々な作戦を立てる必要があるわけで・・・・・・

 
 

「何か作戦を立てないといけないよね」

「そうだよにゃ〜☆何はともあれ、正式入部してくれないと困っちゃうしぃ」

 誰が言いだしたわけでもなく、昼休みに開催された秘密ミーティング。

 部室にはレギュラー陣が勢ぞろい。

 まぁ、考えることなど皆同じということか。

 所詮は、全員と一緒にいる方法を考えているのだから。

「要は、正式入部したいと思わせるだけの条件があれば良いわけだ」

「そうは言うけど、乾。その条件って何だか分かるかい?」

「タカさんの言う通り。さすがに俺も、についての情報など無いに等しいからね」

 持ってる情報は、昨日と今日の朝練の言動くらい。

「桃先輩や海堂先輩は何か知らないんすか?」

 ムカツクけど、同じ学年っしょ?

「・・・・・・知るか」

 朝練以来、見かけてもいない。

 大体、近づけるわけねぇだろ。

「そうだな、俺も特には聞いてないぜ」

 聞きに行きたかったけど、時間があわないんじゃ仕方ねぇよなぁ・・・

「同じ学年の桃と海堂がこれじゃ、俺達はお手上げだな」

 大石の呟きに3年レギュラー+越前は内心溜め息。

 

(((((((同じ学年なら聞きに行くのにッ)))))))

 

「無い情報を嘆いても仕方ないだろ。今後のことを考えることが先だ」

 いち早く現実に戻った手塚の一言に全員がハッと我に返る。

「確かにね。仮入部期間は1週間?」

 不二の確認に大石は「あぁ」頷く。

「そのうちに、さんが正式に入部したいと思うようなメリットを探さないといけないわけだ」

「でも、大石。メリットを探すには情報が必要にゃ」

「情報は今は無いっすよね」

 越前の言葉に、乾の眼鏡が光る(笑)

「それなら、収集するだけだ。データ収集は俺の領分。ま、さすがに今回は全員の協力が必要だがな」

「当然でしょ。1人でさせるわけないじゃない」

 クスと微笑む不二の背後からは黒いオーラが立ち込めていた。

「1人で色々聞くのは不自然だしね」

 さりげに河村も同意する。

「だから、少しずつ全員が情報収集するんだ。それで全員の情報を集めてから作戦を考えよう」

「ま、仕方ないっすね。それが良いんじゃないんすか?」

「テメェがまとめるな」

「あ?んだとマムシ。もういっぺん言ってみろ?」

「海堂、桃城。後でグランウンド20周だ」

「「・・・・・・ウっす」」

「じゃ、そういうことで。各人集めた情報は俺に報告ということで頼むよ」

((((((((気にくわない・・・))))))))

 だがしかし、ソレしか方法は無い。

 今は諦めて全員で協力しあうしかないと、一応自分を納得させた。 

 そう、全ては未来の自分のためなのだから(笑)

 
 
 
 

その1。乾&大石の場合

 

「ココが部室ですか?」

 振りかえるに大石と乾が頷く。

 手塚の指示で、にマネージャーとして必要なことを教える担当はこの2人。

「ちょっとコートから遠いけど、それは仕方ないからね」

「部活に必要なものはほとんど部室にある。置き場所が分からなかったら聞いてくれて構わないから」

「はい。じゃあ、ココは重要ポイントですね♪」

 ニッコリと手に持っていたメモ帳には何やら書きこむ。

「あと、部活の時間なんだけど、日によっては結構遅くなることもあるんだ。大丈夫?」

「遅いのは全然構わないんですけど、営業所っていうトコ行きのバスが無くなるまで、部活することなんて

無い・・・ですよね?」

「さすがにそんな遅くまではやらないよ」

 学園前のバス停を通るバス路線の最終便はどれも11時台。

「じゃ、大丈夫です」

((遅いのは問題無い。バス通学で路線は営業所行きと・・・・・・))

 
 
 

その2。不二&菊丸の場合

 

ちゃんって帰宅部だったんだよね?」

 休憩時間に乾を手伝って、(普通の)ドリンクを部員に渡し終えたに菊丸が声を掛けた。

「え?あ・・・はい。それがどうかしたんですか?」

 は首を傾げる。

「いんや、その学校は帰宅部とかOKだったんだ?ほら、青学はダメじゃん?」

「あ、それは大丈夫でしたよ。普通の公立だったので」

「へぇ。どこにある中学校だったの?」

 さりげなく不二も会話に参加する。

「え?あ、横浜ですよ」

「神奈川かぁ・・・近いね。あ、でもどうしてこんな時期に?」

「家の都合で、私が親戚の家に住むことになったので・・・・・・」

 苦笑するに菊丸と不二が心配そうに近寄る。

「親戚の人は、優しい?」

「まさかとは思うけど、意地悪されたりしにゃい?」

「大丈夫ですよ、お2人とも♪心配してくれてありがとうございます」

 ニッコリと微笑んだにとりあえず安心。

((横浜の公立からの転校で、今は親戚の家に居候中。親戚との関係は良好と・・・・・・))

 
 
 

その3。桃城&海堂の場合

 

「あ、そういえばのクラスって明日英語の小テストじゃねぇ?」

「え?そうなの?桃城君、その小テストって難しい?」

 不安そうには桃城を見上げる。

「うーん?俺には難しいけどな」

「テメェにとってだけだろ」

「んだと?!マムシ・・・」

 とと・・・いけねぇよ、今は辛抱。今だけはッ!!

 桃城、必死で堪える(笑)

「マムシ?桃城君、マムシって蛇・・・だよね?」

「いや、何でも無ぇよ」

 首を傾げるに海堂が訊ねる。

「それより、お前英語苦手なのか?」

「うーん・・・あんまり得意じゃないかな。ドイツ語とかは得意な方なんだけどね・・・」

「「ドイツ語ッ?!」

 エヘヘとは苦笑い。

「あ、友達が得意でね?それで好きになったんだ♪」

((英語はあまり得意じゃない。友達の影響で何故かドイツ語は得意と・・・・・・))

 
 
 

その4。越前&河村の場合

 

「乾の誕生日だったアノ日の乾汁は強烈だったよね・・・・・・」

「2度と飲みたくないっすよ」

 河村の言葉に、越前は心底頷く。

 ちょうど通りかかったはピタリと足を止める。

「え?乾先輩の誕生日って最近だったんですか?」

「うん、6月3日だったんだ」

「そうなんですか〜。お祝い、今からじゃ遅い・・・ですよね?あ、他に近々誕生日の方とかいませんか?」

 お祝いしそこねたら大変です!

「さぁ?そんなことより、先輩の誕生日、何時っすか?」

「え?私?10月7日だけど」

「オー・マイ・ゴーーーーーーーードッ!!!!!」

「ちょっと、何なんスか河村先輩」

「手塚と同じバースデーとはっ!ショッキーーーングッ!!」

 マジっスか?!

「あ、そうなんですか?奇遇ですね♪」

 ニッコリ笑顔のに、越前と河村は深く溜め息をついた。

((ムカツクけど誕生日は10月7日と・・・・・・))

 
 
 

その5。手塚の場合

 

「あ、手塚部長」

 ページをめくっていた手を止めて手塚が横を向くと、歩み寄るの姿が見えた。

か。何か借りにきたのか?」

「はい。友達がオススメって言ってた本を探しに来たんです」

「そうか」

「部長は、洋書とか読まれるんですか?」

 手塚のいる場所は洋書のある棚の前。

「あぁ」

「そうなんですか♪私、ファンタジーとかで簡単な本とかなら洋書でも読むんですけどね」

 難しいのは無理なんですよ・・・と笑う

「ファンタジー系の本が好きなのか?」

「大好きです♪本に限らないですけどね。あ、でもそうじゃない本も日本語ならちゃんと読みますよ?」

 慌てて付け足したに手塚は内心苦笑する。

「・・・本が好きなのか?」

「そうですね。趣味は読書ってカンジです」

「なるほど・・・。何か面白い本があれば教えてくれ」

「ハイ!あ、部長も何かあったら教えてくださいね?」

(洋書も読むくらいの読書好き。主にファンタジー好き。それは本に限らずと・・・・・・)

 
 
 

その6。全員の場合

 

 のお試し期間(笑)が半分過ぎた。

「じゃあ、総合すると・・・・・・」

 またもレギュラー陣による、秘密ミーティングが昼休みに開催される。

は、横浜にある公立中学から家の事情で転校。今は営業所行きのバス路線にある親戚の家に居候中、

居候先の親戚との関係は良好。英語は得意じゃないが友人の影響でドイツ語は得意。10月7日生まれの趣味は読書。

全般的にファンタジー好き・・・というカンジだな」

 じーーーーーー。

「なんだ?」

 突き刺さる視線に、手塚は眉間にしわを寄せる。

「「「「「「「「別に」」」」」」」」

「俺のせいでも、のせいでもないだろう・・・・・・」

 大きく溜め息をつく。

 皆の言いたいことなど分かりきっていた。

 無論手塚の言う通り。

 誕生日など、どうしようもないのだ。

 だけどやっぱり・・・理屈じゃない(笑)

「・・・・・・ま、とにかくその問題は一応置いておくとして。さんの入部におけるメリットを探さないとね」

 不二の一声で、全員が本来の議題を思い出す。

「そうだよにゃ〜。にゃんかアル?」

 菊丸の問い掛けに大石は首を傾げた。

「さぁ・・・。だって、部活って好きでやりたくて入部するもんだろう?」

「メリットがどうこうじゃないもんね・・・・・・」

「ふしゅ〜」

 苦笑する河村に海堂も頷く。

「・・・そもそも、先輩ってテニス好きなんスかね?」

 越前の言葉に一同固まる。

 

((((((((一番大事なソレを聞いてない・・・;))))))))

 

「ま・・・嫌い、じゃないと思うぜ?ほら、やっぱ嫌いなコトとか嫌いなことに関係することってしたくないだろ?普通」

 桃城の自信なさそうな声は、乾によって肯定される。

「転校早々の大変な時期に、嫌いなことに時間を費やすよりは、クラス内等とコミュニケーションをとるほうが遥かに有効だ」

「じゃあ、それをせずにうちのマネージャーを試してくれるってことは〜?」

「結構好きなんじゃない?テニス」

 不二が菊丸に答えた瞬間

 

カチャ

 

「・・・アレ?」

 扉を開けたのは、目下話題のマネージャー(仮)。

 レギュラーの皆さんが全員集合・・・そしてここは部室。

「ミーティング・・・でしたっけ?」

 今日、そんな予定だったかなぁ?

 あ、私が忘れてただけとか;

「いや、違う」

 手塚があっさりと否定してくれたので、は安堵する。

「そうですか、良かったです。じゃあ、皆さん何されてるんですか?」

「ん?あぁ、ちょっとテニスでもしようかなぁ・・・って思ってね」

 とってつけたとは到底思えない完璧なウソで、不二がニッコリと微笑む。

「皆さんで・・・ですか?」

「う、うん。偶然にゃんだけどね☆」

「そうなんですか。皆さん、本当にテニスがお好きなんですね♪」

 のこの言葉は、まさに天の救い

 

(((((((((チャンスッ!)))))))))

 

「あぁ、まあな。ところで、お前さぁ―――」

「テニス好きっすか?先輩」

 桃城の言葉をちゃっかり奪って越前はの前に立つ。

「テニス?うん・・・好き、だよ?」

 それがどうかしたの?と首を傾げる

(((((((((第一関門クリア!)))))))))

「いや、何でもないっす。聞いてみたくなっただけっすから」

「そう?」

「そ、そういえば。さん。何か用事があったんじゃないのかい?」

 大石に問われては「あ、そうでした」と笑う。

「あのですね。手塚部長を探してたんです」

「俺に何か用か?」

 平静を装ってに視線を向ける手塚。

 自身に突き刺さる視線は無視だ。

「はい。竜崎先生にお聞きしたら、手塚部長に言うように言われたもので」

「何をだ?」

「入部届けを頂きたいんです。部長がお持ちなんですよね?」

 の言葉に一同しばし呆然。

 イマ、ナンテイッタ?

「あれ?違うんですか・・・・・・?」

 

「「「「「「「「「本当に?!」」」」」」」」」

 

 一斉に近寄ってきたレギュラー陣には驚く。

「え?!な、何がですか?」

「だから〜!入部届けを貰いたいってコトは、本入部してくれるってことでしょ?」

 菊丸がの両手を握って目をキラリンと輝かせる。

英二、邪魔。マネージャーをこのまま続けてくれるってことなのかな?って思って」

 邪魔な菊丸を突き飛ばし、の前で不二がニッコリと微笑む。

「え、あ、ハイ。そのつもりですけど・・・あの、菊丸先輩が;」

「気にしなくていい。そのうち復活することはデータ上確実だから」

「手塚部長、早く入部届け渡してやってくださいよ」

 桃城の言葉に全員の視線が手塚に向く。

 少し躊躇した後に手塚は口を開いた。

「・・・・・・。青学テニス部は好き、か?」

 一瞬キョトンとしたは、すぐにふわりと微笑んで答える。

「好きですよ」

(((((((((可愛いッ///)))))))))

 その答えに手塚は1枚の紙をに差し出した。

「では、放課後までに書いてきてくれ」

「分かりました♪」

 笑顔で受け取ったは、「それじゃ失礼しました」と扉を閉めて出て行った。

 
 
 
 
 
 
 

「手塚さぁ、さっきなんであんなこと聞いたんだろ?」

 ひとまずをマネージャーとして正式入部させることに成功したレギュラー陣。

 無限にあるわけではない休み時間は、有効に使わなくてはいけない。

 秘密会議は終了、解散となってそれぞれが教室に戻る途中で菊丸が首を傾げる。

 当の手塚はというと、職員室に行くため皆とは別行動だ。

「分からない?」

 クスッと笑う不二を、不満そうに睨みつける。

「にゃんで不二は分かるのさ〜!」

「分からないのは、英二だけだよ」

「え?!マジで?タカさんも、乾も大石も分かってるの?」

 慌てて菊丸は後ろを振りかえった。

「う、うん。多分・・・ってくらいだけどね」

「そうだね。俺もそうかな?ってくらいだけど」

「確実とはいはないけど、かなりの確率であっていると思う」

 後ろを歩く3人も理解している様子。

「多分、桃も海堂も越前もわかってると思うよ」

 更に追い討ちをかける不二。

「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!なんで?!」

 さっきの話しの流れを聞いてて、分からない菊丸のほうが謎である。

「なに?何?ナニ?ねぇ、にゃに?!」

 しつこい菊丸に不二は仕方ないという風に肩をすくめた。

「まったく。うるさいんだから・・・・・・。あのね、嫌いな人とはいさせられないってこと」

「??」

 さらに首を傾げそうな勢いの菊丸に、不二は大きく溜め息をつく。

「もうヒントはナシだからね」

 スタスタと行ってしまう不二のかわりに、大石が菊丸の横に並ぶ。

「大石〜」

 泣きそうな声を出す菊丸に大石達は苦笑する。

 ここまで分からないのも凄いな・・・

「好きなことでも好きじゃない人と一緒にするのは苦痛だろ?」

「だから、手塚はさっき聞いたんだ。青学テニス部は好きかって」

「テニスが好きでも俺達部員のことが苦手だったら、に悪いからね」

「・・・・・・・・・・・・・にゃるほどにゃ☆」

 ポンっと手を打つ菊丸。

 
 

 嫌いなことはさせたくない。

 もちろん、嫌いな人物や苦手な人物の近くにいて欲しくない。

 だってそれは、君が好きだから―――

 
 
 
 

「本日より正式入部致しました、です。今後とも、よろしくお願いします♪」

 放課後にテニスコートで喜びの歓声がおきるのは、この2時間後のお話し。

 
 
 
 

〜 Fin 〜

 

反省文。

やばい。長い(爆)多分、長いかも・・・なカンジです。
しかも、途中から話しが謎になってきた。いや、書いてる途中から既に謎(死)
もっと精進します。次は・・・他校登場か、体育祭か・・・?

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