偽りを身に纏い

 孤独に戦うことを決めたのは

 幼い自分への試練だった―――

 
 
 

 仮面の貴公子

 
 
 
 

 誰もが驚いたの過去。

「・・・ってか、遊びのレヴェルじゃねぇじゃねぇか。。。;」

 誰に言うでもなく呟いた跡部の台詞に、宍戸が苦笑した。

「それ、お前のオヤジ様からの情報だろ?のオヤジ様は、のテニスは遊びだと公言してはばからないからな」

「なんでやねん?イギリスのJr.チャンピオンやろ?・・・間違いなく遊びレヴェルちゃうで」

 (ってか、遊びでチャンピオンになれへんやろ;)

「むしろ、自慢できるじゃん?」

 (イギリスのJr.チャンピオンだろ?!どう考えても親の自慢じゃん;)

「だよ〜」

 (どう考えても凄いC〜;)

 向日の台詞に、芥川が眠そうに頷く。

「まぁな。。。普通ならそうだろうけどよ、アイツのオヤジ様にとってはちげぇんだよ。

将来は家を継がせるから、所詮テニスは、学生の間のお遊びに過ぎないってコトらしいぜ」

「家を継がせるって・・・;おい、の実家って凄いんか?」

「凄いっていうか。。。なぁ?」

 コレを凄いって範疇で言って良いのかどうか・・・;

 宍戸が答えるのを躊躇って、跡部に視線を送る。

 こういうことは、自分が言うよりも跡部が言うほうが信憑性が高いのは分かりきっていた(笑)

 任された跡部は小さく溜め息をついて呟く。

 

「・・・四ノ宮財閥の唯一の後継者」

 

「「「。。。マジッ?!」」」

 

「「うるせぇよ!!」」

 あまりの大声に、宍戸と跡部も大声で言い返した。

 さて、何が3人をそこまで驚かせたかと言うと・・・

 跡部の言うところの『四之宮財閥』

 日本を…というよりも、世界で有名な財閥であったりするわけで。

「せ、せやかて名字違うやんか。。。」

 忍足の疑問はもっとも。

 四ノ宮財閥は同族経営をしているので有名。

 その四ノ宮財閥の唯一の後継者であるなら、当然の名字は四ノ宮でなければおかしいわけだ。

「それは仕方ないな、は妾腹の子だから」

「あ、そうなんだ・・・;」

 5人の間に、なんとなく気まずい雰囲気が流れる。

「まぁ、は本家に認知されて経済界では有名だし、本妻の方にも可愛がられてるようだし。。。」

「それだったら、まだ良い・・・のかな」

 芥川が首を軽く傾げた。

 だって、何にしても仲良いほうが。。。良いハズだよね?

「いいんだろ。っていうか、問題はソレじゃねぇし」

「そうだ!アイツの家柄なんてどうでも良いんだよっ!どうにかして、ヤツをテニス部に入部させるぞ」

 本来の目的を思い出して、跡部は不敵に微笑んだ。

「・・・ってか、何でと試合なんかしてたんだよ?」

 素朴な疑問を口にした宍戸は、すぐさま己の不運を呪うこととなった。

「あぁ?何か言ったか・・・?!」

 跡部のコトバ+絶対零℃の視線が突き刺さる。

「い、いや。何でも無い;」

 口は災いの元。。。と実感した、宍戸亮、中学2年の春だった―――

「なぁ。普通に入部しない?って勧誘すればいいんじゃね?」

 向日の提案に忍足も素直に頷く。

「せやな。ってか、それが普通やろうし」

「うんうん、賛成!」

「だな」

 4人が頷きあって跡部を見ると、そこには露骨に不機嫌そうな表情。

 そんなもんで、アノが入部するとは到底思えねぇけど。

 モノは試しとも言うしな。

「・・・ま、やってみろ。もし、を入部させられたら1ヶ月練習メニュー好きにして良いぜ?」

 跡部のこの言葉に、忍足・向日・芥川の心に火がついた(笑)

(((必ず入部させるッ!!)))

 と、誓うこととなる。

 
 
 

 その頃、はというと―――

 
 
 

「では、その件は解決。次は?」

「次は。。。あ、これかな?校外文化活動に対する補助金申請の許可についてなんだけど・・・」

 生徒会室で、生徒会長のと、黙々と書類処理をしていた。

 当然、テニスコートでの誓いなど知る由もないし、気付きもしていなかった。

 は窓枠に寄りかかり、生徒会長席に座るから書類を受け取る。

 渡された書類にざっと目を通して、は顔を上げた。

「校外文化活動に対する補助金ねぇ・・・。コレ、俺は不必要だと思う。は?」

「申し訳無いけど、僕も必要ないと思うんだよね」

「だろ?じゃあ、不許可だな。次は?」

「とりあえず、今日はここまでで大丈夫だよ。ありがとう、

 そう微笑んでは、許可した申請書等を傍に居た書記の女子生徒「お願いするね」と渡す。

 女子生徒はその書類を持って、生徒会室から出て行った。

 生徒会室にはの2人になる。

 それを改めて確認して、は口を開いた。

「―――なぁ、。さっき、ココに来る前に跡部と試合してきた」

「それが野暮用だったんだ?」

「あぁ」

「それで?負けてあげたの・・・?」

「いや」

「・・・珍しいね」

「いい加減、テニス部への勧誘がうざかったからな」

 窓の外を見つめたままのに、は静かに問い掛けた。

「それだけ?」

「・・・跡部が相手であれば、少しは楽しめるかと思ったのも事実だな」

「それで、少しは楽しかったんだね」

「・・・・・・」

「よく、亮が話してたからだろ?最近の跡部は強いって。だから、確かめたくなったんだろ?」

「亮の話しだと、強いハズなんだけどな」

 まぁ、決して弱かったとは思わない・・・無論、強くも無いが

「それでも、まだまだ弱い。多分、のほうが強いぞ」

「さぁ、跡部のほうが強いかもしれないよ。最近、僕もテニスしてないから」

「間違いなく、お前のほうが強いさ。俺が保証する」

「そう?まぁ、そういうことにしておこうか」

 クスクスと笑うに、も微笑む。

 ひとしきり笑ったあとに、がふと思い出したように口を開いた。

「そういえば、榊監督にお断りは入れたの?確か、帰ってくる時は必ずテニス部にって言われてたじゃないか」

「昨日、既に伝えてある」

「残念がってただろ?榊監督」

「まぁな。でも、分かってくださっていたよ、さすがに」

「そうか・・・。それなら、もう一つの件も大丈夫だったんだろうね」

「あぁ、榊監督からお断りしてくださるようお願いしてきた」

「自分で言わないんだ?」

 の問い掛けに、は苦笑する。

「ややこしいだろ?しかも、事情を説明しても理解してもらえるとは到底思えない」

 あの堅物達が、自分の主張を理解するとも思えない。

「・・・ま、確かにネ」

「だから、そういうことは大人に任せるのさ」

 の言外に「そういうことだけは」という含みに気付いて、は微笑んだ。

 こういう強気なところは、やっぱりらしいと思ってしまう。

「その大人達が収拾をつけてくれるよう、僕も祈っておくよ。ついでに、楽しい学園生活が送れるようにもね」

「・・・ありがとう」

 親友であるに微笑んだは、また窓の外に視線を落とした。

 心優しき親友の祈りが、現実になるように―――

 自身、祈らずにはいられなかった。

 
 
 
 

〜 to be continued later 〜

− next −

 
     

     
  □ 反省文 □

ハハハ;大暴走もようやく終わりに向かいます。
ってか、次回がマジで最後です。皆の地道な勧誘は実を結ぶのか?

今回も好き勝手暴れてくれてます。
氷帝はキャラが自分のなかで確立してるので書きやすくはあるんですけどね。。。
それ故に、暴走しやすいんですよね(笑)

なので、話しの内容・設定は偏見の固まりなのでご容赦ください★

 
     

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